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警察官・消防官[高卒・短大卒]

高卒程度の警察官と消防官について説明します。なお、警察事務職員は警察官とは別の試験(地方公務員[高卒])で採用されます。

警察官・消防官[高卒]を知る 

警察官(男性)[高卒程度]試験について

警察官(男性)の採用試験は、都道府県(東京都は警視庁)ごとに、大卒程度(A区分あるいは警察官Aと称する場合もあります)と高卒程度(同様に、B区分あるいは警察官B)に分けて実施されています。

複数の都道府県がまとまって行う「共同試験」という制度があります。受験者は共同試験に参加している他の都道府県を、第1もしくは第2志望として選んで受験することができます。第1志望の都道府県で1次不合格になった場合に、成績次第で第2志望の都道府県で合格することも可能です。「共同試験」を実施する自治体は、年度により若干異なりますので、各自治体または警察ホームページ、受験案内等で確認しましょう。

共同試験の仕組み

警察官(女性)[高卒程度]試験について

警察官(男性)と同様に、都道府県(東京都は警視庁)ごとに、大卒程度(A区分あるいは警察官Aと称する場合もあります)と高卒程度(同様に、B区分あるいは警察官B)に分けて実施されています。

また、男性と異なり、複数の都道府県がまとまって行う「共同試験」はありません。

受験資格

自治体によって異なりますが、受験年齢下限は18歳、上限は28~35歳(受験年度の4月1日現在)とされています。また、「大学(短大を除く)卒業者および卒業見込者は不可」または「高卒(見込)者」という学歴要件が設けられています。1年に複数回試験を行う自治体では、採用時期の関係で、試験によって高卒見込者が受験できない場合や高卒見込者のみが受験できる場合もあります。

なお、短大卒(見込)者は多くの場合、高卒程度で受験することになります。
この他に職務の特性から身体基準が設けられています。

試験日程 ※2024年度

自治体によって採用試験の時期や回数は異なります。1年に1回という自治体が多いですが、約3割の自治体で採用時期を分けて1年に2、3回実施しています。2024年度の主な一次試験日は、5月12(日)、9月22(日)、10月20(日)で、警視庁は2024年度は、9/14(土)、令和7年1/12(日)に実施されます。

これ以外の日程に実施する自治体もありますので、各自治体または警察ホームページで確認しましょう。

試験内容(自治体ごとに異なります)

  1. 教養試験[択一式、50問、120~150分]
    ※国語の問題は例年2~3題出題されます。社会科系科目のウエートも例年高い。文章理解では英文、古文も例年出題。

  2. 作文試験[600~800字、60分が主流]
    ※1次試験で課すところがほとんどで、課題は警察官に関するものが多くなっています。

  3. 適性検査[性格検査]
    ※募集要項に「適性試験」と書かれていても、実際には、クレぺリン検査やさまざまな質問に「はい・いいえ」で答えていくY-G検査といった性格検査がほとんどです。

  4. 面接試験(人物試験、口述試験)
    ※個別面接が中心ですが、自治体によっては「集団面接」「集団討論」も実施するところもあります。「警察官として大事なものは何か」など、警察官ならではの質問がよくなされます。

  5. 身体検査
    ※身体基準についての測定、関節や五指の機能の検査。ほかに精密検査等。

  6. 体力検査
    ※上体起こし、体前屈、垂直跳び、腕立て伏せ、反復横跳び、握力、立ち幅跳び、20mシャトルラン、時間往復走、バーピーテストなどの中から3~7種目実施。

  7. その他
    ※漢字の読み書き能力をみる国語(漢字)試験を実施するところもあります。また、術科(柔道、剣道)や英語などの資格やスコア所有者に対して、一定点を加点する「資格(段位、実技、特技等)加点」を導入している自治体もあります。

消防官(士)の採用について

消防官(士)試験は、東京都は東京消防庁(島しょ地域と多摩地域の一部(稲城市)を除く東京都のほぼ全域)、政令指定都市は人事委員会(岡山市は消防局)、その他の市町村では市、広域消防本部、消防組合単位で行われます。

「大学卒程度」「短大卒程度」「高校卒程度」の区分ごとに実施する場合や、区分を設けずに実施する自治体もあります。

ほとんどの場合、男女の区別なく募集されますが、ごく一部の自治体で男性のみ募集する場合もありますので、各自治体ホームページや受験案内等で確認しましょう。

受験資格

自治体によって異なりますが、受験年齢下限は18歳、上限は21~25歳(受験年度の4月1日現在)程度、「大学(短大を除く)卒業者および卒業見込者は不可」または「高卒(見込)者」という学歴要件が設けられている場合もあります。この他に職務の特性から、視力や色覚、聴力などについて身体基準が設けられています。各自治体のホームページ、受験案内等で確認しましょう。

試験日程 ※2024年度

東京消防庁の場合、一次試験は、3類が9月15日(日)に東京、札幌、仙台、大阪、福岡、鹿児島で行われます。

その他の市町村の場合は、ほかの職種の試験と同じ日程になることが大半です。例年一次試験は、政令指定都市が9月下旬、政令指定都市以外の市町村は9月の統一実施日(9月中~下旬)に行うところが多くなっています。6月~10月にかけて行う自治体もありますので、各自治体のホームページで確認しましょう。

試験内容(自治体ごとに異なります)

  1. 教養試験[択一式、40~50問、120分]

  2. 作文試験[800字程度、60~90分]
    ※課題は消防官の職務、社会・時事問題、志望動機に関するものなど。

  3. 適性検査(性格検査)
    ※一般的には性格検査や消防適性検査を実施することが多い。

  4. 面接試験(口述試験)
    ※二次試験で行われる。主として個別面接。

  5. 身体検査
    ※身体基準についての測定。ほかに四肢関節検査、精密検査など。

  6. 体力検査
    ※握力、上体起こし、反復横跳び、腕立て伏せ、体前屈、立ち幅跳び、20mシャトルラン、持久走 など。

警視庁警察官Ⅲ類 教養試験(令和5〈2023〉年度)
科目 出題数
政治 4
経済 2
社会 3
日本史 2
世界史 2
地理 2
倫理 1
文学 1
国語 2
物理 1
化学 1
生物 1
地学 1
英語 4
文章理解 6
判断推理 5
図形判断 4
数的推理 6
資料解釈 2
合計 50
警察官9月型 教養試験(令和5〈2023〉年度) 
科目 出題数
時事 4
政治 2
経済 2
地理 3
日本史 2
世界史 1
国語 4
数学 1
物理 1
化学 2
生物 2
地学 1
英文 3
古文 1
現代文 4
判断推理 9
数的推理 6
資料解釈 2
合計 50
東京消防庁消防官Ⅲ類 教養試験(令和4〈2022〉年度) 
科目 出題数
文章理解 5
英文理解 3
判断推理 4
空間概念 2
数的推理 4
資料解釈 4
法律 1
政治 1
経済 1
社会事情 2
世界史 2
日本史 2
地理 2
国語 3
数学 3
物理 2
化学 2
生物 2
合計 45
市役所初級 教養試験(令和5〈2023〉年度)
科目 出題数
時事 4
政治 2
経済 2
地理 2
日本史 2
世界史 2
数学 1
物理 1
化学 1
生物 2
地学 1
英文 3
現代文 3
判断推理 7
数的推理 5

資料解釈

2
合計 40

試験日程一覧 2023〈令和5〉年度

関連リンク: 

都道府県警察本部リンク(警察庁)

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