警察官試験の変化についてお知らせします ~多様な人材確保の動き~

みなこ_博士 近年、警察官試験における要件や制度にいくつかの変化があり、受験対象が拡大しています。

1.受験年齢上限引き上げ
多くの自治体が受験資格年齢の上限を引き上げています。
令和2年度は、年齢上限を35歳とする自治体が全体の四分の一だったのに対し、令和6年度は、35歳または36歳とする自治体が半数となりました。
また、すべての自治体が年齢上限30歳以上となり、第二新卒者はもちろん、社会人も積極的に受験することが可能となっています。

※年齢は試験がある年の翌年4月1日時点のもの
※「大卒程度」「高卒程度」で年齢上限が異なる自治体は、それぞれ計数を行った
※令和6年度の受験資格が未発表の自治体は、令和5年度から変更ないものとして集計した

2. 身長・体重要件の廃止
警察官試験には身体要件があり、かつては身長・体重についての基準が設置されていました。
近年、幅広く優秀な人材を確保することを理由に、基準を見直す自治体が増加。
令和6年度は全自治体で身長・体重要件が廃止される見込みです。
体格の小さな方でも、能力や意欲を発揮することが可能となりました。

~身長・体重・胸囲の基準を設ける自治体数推移~

※令和6年度の身体要件が未発表の自治体は、令和5年度から変更ないものとして集計した

身長・体重の基準は廃止されましたが、視力等には一定の基準があります。
視力は、両眼とも裸眼0.6以上、矯正1.0以上とする自治体が多く、ほかに色覚、聴力、警察官としての職務遂行に支障がない身体状態であるか等の検査が行われます。
検査内容や視力等の基準は自治体により異なりますので、詳細は受験案内でご確認ください。

3.筆記試験の負担軽減の動き
一部の自治体において「教養試験」を「SCOA」や「SPI3」に変更する動きが出始めました。
特別な公務員試験対策が不要なため、民間企業志望者や社会人など幅広い方が受験しやすくなります。

筆記試験の負担軽減策は、いわゆる地方上級、市役所試験、経験者を対象とする一般職員の採用試験を中心に、増加傾向にあります。
現在、警察官試験での導入は一部の自治体に限られますが、来年度以降の受験を目指す方は、今後の動向にご注意ください。

「教養試験」の範囲・レベルは「SCOA」や「SPI3」を網羅しています。
教養試験の対策中、変更が発表された場合は、傾向に慣れるため、問題集で補えば十分対応可能です。

まとめ
社会情勢の変化によって、治安課題は複雑化しています。
課題に対応するため、個々の能力や経験が重視され、多様な人材が警察官を目指せるよう変化しています。

→ 令和6年度 警察官 試験日程一覧(4/9現在 小社調べ)


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